エッセイ
36歳を迎えました。 そろそろ、小説を書いてみようと思っています。 安定してきた頃に、面倒くさい方へと、ほふく前進で歩んでしまう癖。 面倒くさい道すがら見てきた景色の断片を、体外に放出するために。 書きたいテーマやフレーズはたくさん。 死ぬほどキ…
定時運行。同じ電車に乗り、同じ電車で帰り、カレンダー通りに休む。このリズムのためか、遠距離通勤、意外と楽。 会社で働き始め、あだ名でも呼ばれるが、当然名字でも呼ばれる。何回か名字変わった経験から、名字は自分に属してない、便宜的に割り振られた…
「無事にこの日を迎えられた。」 誰かと何かの約束をする時は、毎度祈るような気持ちで、気合いを入れる。その日を迎えることが出来たら、それだけでほとんど予定が遂行されたみたいに安堵する。 忙しい友人と仕事の休みを調整して旅行の予定を立てるとか、…
面白かった映画の話。ネタバレほどは、してないはずです。「THE WIFE」。邦題は、「天才作家の妻-40年目の真実-」。 女流作家が成功する見込みなどなかった時代。才能ある女学生ジョーンは、二流作家である教授ジョセフと恋に落ちる。ジョセフ(男)の着想は…
台湾人の友達がいる。彼女との出会いは、ちょっとだけドラマチック。 数年前、私は岡山の田舎のゲストハウスにて住み込みで働いていた。 産まれたばかりみたいな幼子を育てながらで、 心身共に詰まり切って負のオーラを纏う私をどこかに放牧し、 成長して欲…
娘がいるのだが、5歳にして色気がある。 喜怒哀楽の表現方法、甘え方、ファッションへのこだわり…どれをとっても、ほぼ女。おそらく生まれ持っているもので、いつ萌芽するかということなのだろう。同じ時期の自分を思い出す限り、その要素は眠っていた。七…
走っているうちに、たぶんいろいろ落ちてった。 どこにいるとか、肩書きとか、誰といるとか、そういうの。外側。 に、よって自分が何者かを感じて、その自分になっていく、そういう過程。 を、抜けるために、1年間を使いました。 1年のうちに、住処も仕事も…
世界中、旅をした祖母。旅の記録は、スケッチブックに丁寧にまとめていた。スナップ写真、道端のスケッチ、レストランから持ち帰ったコースター。祖母の目を通すと、日常的な風景は、穏やかなスポットライトが当たり、生き生きと踊りだす。 90歳を迎えるまで…
とても落ち込むようなことがあった友人に、その父上は「それはとんでもなく面白い本に出会うしかないね」というようなことを言ったと聞いた。よく分かる気がする。読書家でもなんでもなかったけれど、吸い込まれるように多くの本を読んでいる。大変ご無沙汰…
生まれたときは安産だったのに、今はよく立ち止まる。 間も無く、三十四歳を迎え入れる。 冒頭は、最果タヒの詩の一片。 そのつもりで周囲を見渡せば、丁度良い塩梅の言葉に出逢えるようになっている。 近頃は読書欲が旺盛。 食欲が旺盛な感覚は、遠ざけても…