もめのめも書き

日常のエッセイ、仕事の記録など。

そろそろ小説を書こうと思う。36歳はじまりの日、宣言。

36歳を迎えました。 そろそろ、小説を書いてみようと思っています。 安定してきた頃に、面倒くさい方へと、ほふく前進で歩んでしまう癖。 面倒くさい道すがら見てきた景色の断片を、体外に放出するために。 書きたいテーマやフレーズはたくさん。 死ぬほどキ…

対岸の彼女。

「対岸に立っている」と感じることがしばしばある。 小説のタイトルを、ぼーっと眺めていると、「あ、あの『対岸』のことが書いているのか」と気づき、読んでみることにした。 対岸の彼女 (文春文庫) 作者:光代, 角田 発売日: 2007/10/10 メディア: 文庫 産…

対岸の彼女。

「対岸に立っている」と感じることがしばしばある。 小説のタイトルを、ぼーっと眺めていると、「あ、あの『対岸』のことが書いているのか」と気づき、読んでみることにした。 対岸の彼女 (文春文庫) 作者:光代, 角田 発売日: 2007/10/10 メディア: 文庫 産…

B面の人生。

子どもの言動への適切な応対というのは、難しい。バランス感覚と瞬発力の鍛錬。 子どもの存在が日常化すると、応対はパターン化する。かつ、自分に余裕がないと、受け流す、 もしくは押さえ込む手法をとりがちだ。 本を読んだ。著者は、小学生男児2名と暮ら…

適切な距離。

このところ、適切な距離について考える。 生きる上で大切なものは、手の届く距離に置いてなければ、道がふさがれ、届かなくなるかもしれない。 濃厚なほどに近づき過ぎると、苦しめ合うかもしれない。 仕事との距離。 愛する者どもの距離。 近いと有難い、 …

定時運行の今日と。

定時運行。同じ電車に乗り、同じ電車で帰り、カレンダー通りに休む。このリズムのためか、遠距離通勤、意外と楽。 会社で働き始め、あだ名でも呼ばれるが、当然名字でも呼ばれる。何回か名字変わった経験から、名字は自分に属してない、便宜的に割り振られた…

約束が出来ない。

「無事にこの日を迎えられた。」 誰かと何かの約束をする時は、毎度祈るような気持ちで、気合いを入れる。その日を迎えることが出来たら、それだけでほとんど予定が遂行されたみたいに安堵する。 忙しい友人と仕事の休みを調整して旅行の予定を立てるとか、…

味噌づくりの季節。

冬の風物詩、味噌づくり。通算、何回つくっただろうか。自分だけでやった経験は一度もなく、毎度誰かとやってきた。近所のお母さん、友達など。 味噌づくりが大変なのは、大量につくる時、豆を煮る作業とそのための道具や場所を確保することと記憶している。…

意志ある選択の積み重ね。

転職をした。初日から数日、通勤までのお供は、「おとなの進路教室。」(山田ズーニー)。新たな日々へのはなむけに、と友人からもらったもの。これが今のタイミングにすごく良かった。働くということにまつわる様々な問いに、自分の考えを引き出すきっかけ…

NYへ。

年末年始の休みが長くあったので、旅へ行くことにした。ひとつの思考に没頭し易い私は、行動が留まってしまう傾向にある。それゆえ、わたしとって旅(特に海外)はどちらかと言えば、快楽より修行の色が濃い。 決めた行き先はNY。国内にしても「美術館へ行き…

子年のひとたち。

この2年、1984年生まれのひとにたくさん出会った。不思議なほどに。 話したら同い年ということが連続し、文章、建築、農業、料理、絵、映像、グラフィック…なんやらかんやら、いわゆる1984年生まれの神戸周辺の(こういう属性表すのも不粋だけど)クリエイタ…

愛はある。

自分が幸せでいることと、世界で悲劇が起こっていることの間に生じる罪悪感。世界で戦争が起こり、日本で天災が起こり、社会で殺人があり、個人で不妊など様々ある。当事者の苦しみと、当事者じゃない苦しみ。「この世界には愛が存在するんだ」と叫び続ける…

下町芸術祭、野生「能」。

美術家、森村泰昌さんのパフォーマンス「野生『能』」を観た。 大阪の釜ヶ崎、京都の須原、神戸の福原という下町が題材。能、漫才、演劇、映像、小説などいくつもの形式を使用したり、引用していて、内容は小難しすぎずも、鑑賞者に想像の余地を残していた。…

横尾さんとバスキア。

地元に開館してから随分経つのに、思い立ってようやく初めて訪れた横尾忠則現代美術館。「自我自損展」という言葉に惹かれたのと、横尾忠則自身がキュレーションしたというのにも興味があった。 思い立つ、というのは見えざる何かに後押しされていること、き…

ほふく前進の日常。

接客業中にみる、向こう側。その人は馴染んでいない感じがあった。子育てに。大きなベビーカーを不器用に動かして、赤子をあやしながら食事を進める。口角の上がり方に不自然さはない。少し観察した後、別の業務をこなし、親子のことなど忘れていた頃、気配…

月の満ち欠け

自分があまり読まないタイプの小説を読んだ。佐藤正午著「月の満ち欠け」。駅前の本屋の一等地に陳列されていて、なんとなく読みやすそうだな、と思って手に取った。帯に「熟練の技」と書いていて、解説の伊坂幸太郎は、それを「熟練だからでなくずっと昔か…

嗜好の話。

一度スマホで打った文章を、手元にあって使っていなかった原稿用紙と、比較的よく使う万年筆を取り出して書き直した。丁寧でもなく、流れるように急いで書き写したけれど、手が疲れた。時折垂れ流している駄文が生身のものとなって出現し、留まったような印…

35歳に寄せて

「お母さん今何歳?」 「35歳」 それが自分の母親の年齢を意識した最初の記憶。計算すると、その時私は8歳。青のクレヨンで描いたワンピースを着た母の似顔絵の横に、35さいと書き添えた記憶が、ぼんやりと伴う。 当時の母の年齢を迎え、あの頃の母の内心を…

本、発売のお知らせ。

本が発売されました。 子どもがつぶやく、何気ない言葉。 ハッとしたり、キュンとしたり。そんな言葉を約二十年前の子育て中に、数年に渡ってノートに書き留めていたさかいゆきこさん。 それらが一冊の本になり、私は、すべての言葉にイラストを添えさせてい…

藪の中。

芥川の「藪の中」は、話し手によって「真実」が異なる。 ドラマ「凪のお暇」では、空気を読み器用に生きている”風”の慎二は、より空気を読みすぎる凪の存在に救われているのに、素直になれず凪を苦しめる。凪目線と慎二目線では、同じシーンも、まるで見え方…

私は84年生まれ。

助言は、占いと少し似ていると思う。 よく当たるか外れるか、寄り添うものか、脅かす口調か。統計学的なもんですよってところとか。頼まれてもないのに口出しすることは、通りすがりに「あなたよくない影が見えますね」なんて言いがかる占い師みたいだ。何度…

How old are you?

「でもこれがあたしよ(This is me)。私は今年三十四歳になります。(略)キャリアがあるわけではないけれど、でも心配はしていません。私は自分の可能性にワクワクしています。」「三十四歳。それがあまりにも若いので、(略)つい、にやにやした。」 山内…

カヌレの時間。

カヌレが美味しいと感じる。 大人になっていたことを知る、いまさらに。

不在通知のコーヒー豆。

近所には、いくつか花屋がある。そのうち行ってみたかった花屋で、コーヒー屋の開店祝いのお花を注文した。シックなグリーン系だけど、コーヒーっぽいポイントで色を入れてくださいと。 私が山村のゲストハウスを立ち上げた時にやってきてくれたオープニング…

Y町へ。

SNSを流し見る行為の積み重ねで、一方的に知っているような気になってしまう、近くにいなくなったあの人のこと、その人のこと。そのことを悪しきことと、ただ断罪するのは勿体ない。 だけど、時折、便りを出したり、直接会いに行くのも大切にしたい。かつて…

ギャラリーSと祖父母のこと。

平日の午後。 私が働く神戸北野にあるお店は、集荷から戻ってきた野菜と、ランチに訪れるお客様で賑わう時間帯だ。野菜をどう並べようか思案していたら、お客様と親しげに話す弊店のオーナーの声。「ギャラリーSの道をさっき聞かれたところです」。 その声に…

新月に寄せて。

イラスト描きました。 この春、横浜の自然の中に誕生する「森の学童」。自然での五感体験を子供たちの持つcreativeな感覚を磨く」ことがテーマの学童。すでに活動を重ねている「かいじゅうの森のようちえん」の学童バージョンです。募集チラシの作成などもお…

立春に寄せて。

サヨウナラ! 来い、来い!春よ。ねえ、もっと! 本気のやつ、頂戴。

THE WIFE。

面白かった映画の話。ネタバレほどは、してないはずです。「THE WIFE」。邦題は、「天才作家の妻-40年目の真実-」。 女流作家が成功する見込みなどなかった時代。才能ある女学生ジョーンは、二流作家である教授ジョセフと恋に落ちる。ジョセフ(男)の着想は…

ハロー、銭湯。

先日、近距離で引っ越しをした。近所を散策していると薪が積まれている銭湯が目に入った。ここは地元でもあるのだけれど、初めて知った。私の実家では、銭湯に通う文化はない。 岡山の田舎で生活をしていた時期に、温泉が身近になった。岡山の三地域で暮らし…