もめのめも書き

日常のエッセイ、仕事の記録など。

藪の中。

芥川の「藪の中」は、話し手によって「真実」が異なる。 ドラマ「凪のお暇」では、空気を読み器用に生きている”風”の慎二は、より空気を読みすぎる凪の存在に救われているのに、素直になれず凪を苦しめる。凪目線と慎二目線では、同じシーンも、まるで見え方…

私は84年生まれ。

助言は、占いと少し似ていると思う。 よく当たるか外れるか、寄り添うものか、脅かす口調か。統計学的なもんですよってところとか。頼まれてもないのに口出しすることは、通りすがりに「あなたよくない影が見えますね」なんて言いがかる占い師みたいだ。何度…

How old are you?

「でもこれがあたしよ(This is me)。私は今年三十四歳になります。(略)キャリアがあるわけではないけれど、でも心配はしていません。私は自分の可能性にワクワクしています。」「三十四歳。それがあまりにも若いので、(略)つい、にやにやした。」 山内…

カヌレの時間。

カヌレが美味しいと感じる。 大人になっていたことを知る、いまさらに。

不在通知のコーヒー豆。

近所には、いくつか花屋がある。そのうち行ってみたかった花屋で、コーヒー屋の開店祝いのお花を注文した。シックなグリーン系だけど、コーヒーっぽいポイントで色を入れてくださいと。 私が山村のゲストハウスを立ち上げた時にやってきてくれたオープニング…

Y町へ。

SNSを流し見る行為の積み重ねで、一方的に知っているような気になってしまう、近くにいなくなったあの人のこと、その人のこと。そのことを悪しきことと、ただ断罪するのは勿体ない。 だけど、時折、便りを出したり、直接会いに行くのも大切にしたい。かつて…

ギャラリーSと祖父母のこと。

平日の午後。 私が働く神戸北野にあるお店は、集荷から戻ってきた野菜と、ランチに訪れるお客様で賑わう時間帯だ。野菜をどう並べようか思案していたら、お客様と親しげに話す弊店のオーナーの声。「ギャラリーSの道をさっき聞かれたところです」。 その声に…

新月に寄せて。

イラスト描きました。 この春、横浜の自然の中に誕生する「森の学童」。自然での五感体験を子供たちの持つcreativeな感覚を磨く」ことがテーマの学童。すでに活動を重ねている「かいじゅうの森のようちえん」の学童バージョンです。募集チラシの作成などもお…

立春に寄せて。

サヨウナラ! 来い、来い!春よ。ねえ、もっと! 本気のやつ、頂戴。

THE WIFE。

面白かった映画の話。ネタバレほどは、してないはずです。「THE WIFE」。邦題は、「天才作家の妻-40年目の真実-」。 女流作家が成功する見込みなどなかった時代。才能ある女学生ジョーンは、二流作家である教授ジョセフと恋に落ちる。ジョセフ(男)の着想は…

ハロー、銭湯。

先日、近距離で引っ越しをした。近所を散策していると薪が積まれている銭湯が目に入った。ここは地元でもあるのだけれど、初めて知った。私の実家では、銭湯に通う文化はない。 岡山の田舎で生活をしていた時期に、温泉が身近になった。岡山の三地域で暮らし…

運命の台湾。

台湾人の友達がいる。彼女との出会いは、ちょっとだけドラマチック。 数年前、私は岡山の田舎のゲストハウスにて住み込みで働いていた。 産まれたばかりみたいな幼子を育てながらで、 心身共に詰まり切って負のオーラを纏う私をどこかに放牧し、 成長して欲…

ほぼ女。

娘がいるのだが、5歳にして色気がある。 喜怒哀楽の表現方法、甘え方、ファッションへのこだわり…どれをとっても、ほぼ女。おそらく生まれ持っているもので、いつ萌芽するかということなのだろう。同じ時期の自分を思い出す限り、その要素は眠っていた。七…

2019年に寄せて。

走っているうちに、たぶんいろいろ落ちてった。 どこにいるとか、肩書きとか、誰といるとか、そういうの。外側。 に、よって自分が何者かを感じて、その自分になっていく、そういう過程。 を、抜けるために、1年間を使いました。 1年のうちに、住処も仕事も…

懐かしいとんかつ屋。

ある日、不足していた急ぎの品を買いに、google mapを頼りにあまり行かない道を歩いてた。 朝からまともに食事をしていなかったので、ついでに夕食を済ませられる店を道すがら眼力にてサーチ。 目に入ったのは、懐かしいとんかつ屋。高校時代、女子バレーボ…

祖母の寸景。

世界中、旅をした祖母。旅の記録は、スケッチブックに丁寧にまとめていた。スナップ写真、道端のスケッチ、レストランから持ち帰ったコースター。祖母の目を通すと、日常的な風景は、穏やかなスポットライトが当たり、生き生きと踊りだす。 90歳を迎えるまで…

調え方。

とても落ち込むようなことがあった友人に、その父上は「それはとんでもなく面白い本に出会うしかないね」というようなことを言ったと聞いた。よく分かる気がする。読書家でもなんでもなかったけれど、吸い込まれるように多くの本を読んでいる。大変ご無沙汰…

生まれたときは安産だったのに、今はよく立ち止まる。

生まれたときは安産だったのに、今はよく立ち止まる。 間も無く、三十四歳を迎え入れる。 冒頭は、最果タヒの詩の一片。 そのつもりで周囲を見渡せば、丁度良い塩梅の言葉に出逢えるようになっている。 近頃は読書欲が旺盛。 食欲が旺盛な感覚は、遠ざけても…

〔読書〕家族シアター

その時なぜ購入したのか覚えてないから、しばらく放置していた本。 なんとなく気が向いて読んだ。 家族シアター (講談社文庫) 作者: 辻村深月 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/04/13 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る いくつかの家族…

〔日常〕男子の生態。

27歳の時に初めて産んだ子が、今年ランドセルを背負っている。田舎から里帰り出産をした都会が、彼の新住所。先の読めない人生だ。いや、人生とは読めるもんじゃないようだ。 彼は、家が田舎なり宿だった時もあり、多様な人間関係に揉まれながら成長してきた…

〔日常〕忘却のハーブ。

旅人の置き土産。勝手に元気に育っていたハーブ類。 気がつくと枯れていて、慌てて水をやった。 永遠に放置しても元気でいるような気がしていた。ごめんね。 BGMは、また急に仕事が入って愛する人を待たせたことを憂うkiroroの「長い間」。 最近目にした「幸…

〔仕事〕real local パンプシェード

記事書きました。 第2回:パン偏愛は、「パンプシェード」になりました。[連載] ただいま、神戸。 記事はこちら→ real local神戸 » 第2回:パン偏愛は、「パンプシェード」になりました。

〔エッセイ〕再会と失敗。

最近、再会が多い。再会を受け止められる年齢になったと思う。 失敗したからだと思う。 もう少しフィットする、まどろっこしい表現に直すと、「その時の自分が大正解だったわけではないことを受け止めようと思えるようになったから」。 「挑戦をやめなければ…

〔エッセイ〕5月のファッションチェック。

人通りの多い街なかで、驚いたことがある。 ペアルックの多さ。 同じTシャツが前から歩いてくる。 同じワンピースが前から歩いてくる。 同じタータンチェック!同じメイク! 同じ歩幅・・・!かどうかは分からないけどさ! 一昔前のイタいカップルが、世の中…

〔エッセイ〕愛着、粉もんシリーズ。

自宅でのひとりごはんの食べ方は、人生の歩き方とよく似ているな、と思う。 私は気に入ると、同じものを繰り返し食べ続けられるタイプ。 お店でつくっているときなんかは創作意欲が湧いて、新しいことにチャレンジしたくなるけど、満足させる相手が自分だけ…

〔エッセイ〕どっちのお豆かわかりません。

スナップエンドウのすじを取り除く作業を頼まれた。 茹でてマヨネーズつけてたべたら美味しい、あれ。わたしのお豆史の中でも、小学校だか中学だか、わりと遅咲きのあれ。「え?スマップエンドウ?」って、アイドルグループと間違えて覚えそうで(実際におば…

〔仕事〕音声の海を泳ぐ。

かれこれ1年ほどになるかしら。音声を聞いて、文字に起こす仕事を不定期でしている。インタビュー記事を書く際に、取材時にICレコーダーに録った会話を一度すべて文字に起こす作業をすると知ったのもこの頃。ライター自ら行う場合も多いでしょうが、外注する…

〔エッセイ〕ごはんがおいしい人。

その手から生まれるごはんは、素材が嬉しそうにしている。 料理というより、ごはんと呼びたい、日常の穏やかな喜び。 この人を普段の暮らしの中で感じたいと思い、少しだけ山の、まちへと行った。 雑誌に出てくるようなインテリアに囲まれた暮らしを想像して…

〔エッセイ〕続・傘を買いたい。

傘を買いたくて、傘を買ったのだけど、傘があっという間に壊れてしまったので、また傘を買いに来た。 www.mome.work 傘傘傘傘、うるさいですよね。よくみるとたくさん人が入っている。相合傘。愛愛傘でいい気がする。 派手な服ばかりの持ち主の相性と、毎日…

〔読書〕ふなふな船橋。

気持ちが沸き起こらなかったし、現実的に時間も場所もなかった。 新しい生活で前ヘと歩んで、他の世界を受けれ入られてきたことと、通勤の電車移動と、一人の時間と、本屋に行く時間が増えたことで、本を読む機会が以前より増えた。 船橋出身の人に、プレゼ…